【感想】「統合失調症がやってきた」を読み終えて
私はこういう精神病についての本を読むと具合が悪くなることが多いのですが、この本はそういう事も起きずサックリと読めました。
ハウス加賀谷さんが小さな頃から統合失調症だったことは、講演会に行ったときに聞いて知っていましたが、精神病棟に入るほど重度な症状で苦しんでいたなんて驚きました(講演会で言っていたかもしれませんが忘れていました)。
特に、興味深かったのが精神病棟での生活の話と、やはり治療時に相方の松本キックさんとどういう距離感でいたかです。
私は統合失調症が発症したのは、20代の頃で症状も軽かったので、精神病棟にお世話になることはなかったです。
ですが、精神病棟がどんなところなのかは興味がありました。
やはり重い症状の人が入るだけあって、大変なんですね。
それと、欲しいものをもらうときの決まりごと(ペヤングのあたり)がおもしろかったです。
松本キックさんの距離のとり方も、なかなかすごいなと思いました。
相方を思って考えた結果、そうしていたんですね。
さすが、年上さんだなと思いました。
復帰を焦らず、芸事に磨きをかけていたなんてすごいです。
また、ハウス加賀谷さんと相性の合った先生との出会いなどもあったのですが、私的にはそこが興味があったのにあまり書かれていませんでした。でも、講演会の時に聞けていた話なのでいいか・・・。
さらに、薬の服用の仕方を間違うと大変なことになることも、ハウス加賀谷さんの実体験を通してこの本は教えてくれました。
これからは私も薬の量を調節するときは、ちゃんと先生に相談しようと思います。
最後の松本ハウス復帰までの経緯が、ホロッときました。
やっぱり、松本キックさんは他の誰でもなくハウス加賀谷さんを待っていたんだなって思うと、こみ上げるものがありました。
ふたりには深い絆があったんだなって。
人生、病気になったり辛い経験をしたりと山あり谷あり。
ひとそれぞれ苦悩があったりするものですが、それを乗り越えられるのも人との関わりだったりするんですね。
人はひとりじゃ生きていけない、大切な誰かに出会うことで幸せに近づけるのですね。
もちろん、いま近くにいる自分を支えてくれるような誰かも大事ですね。
私も幸い、家族や旦那が統合失調症の私を支えてくれているので、順調に症状も良くなっています。
ありがたく思わなくては・・・。
なにはともあれ、読んで良かったなと思う本でした。
今度は、相方の松本キックさんの視点から統合失調症について書かれた本「相方は、統合失調症」を読んでいこうと思います。